爆笑問題の太田を総理として、架空の法律について、
国会を開く番組を見ていました。 特に、憲法9条について語り合う人達はとても印象的で、 改正されようとされまいと、こういう番組がもっとあればと思わずにはいられません。 大して勉強しているわけではないので、偉そうなことも言えませんが、 理想と現実に対する個人の思想がよく出る問題で、興味深いです。 九条は理想的で、人類の社会が完成するとしたら、このような形に落ち着くと思います。 しかし、現時点で人類の社会はここまで成熟していないことも確かだと思います。 何故争うのかといえば、争うことによって得をする何らかの勢力があるわけで、 仮に争うことにメリットがなくなる世界がくれば、争いはなくなるかもしれません。 個人規模では損得でなく譲れぬものの争いがあっても、 国家単位での物理的なメリット無しの争いというのは自分には想像がつきません。 番組内で特に印象的だったのは、 ある種ギャンブルのようなものだが、九条を保存することは、 後々の世界において、日本国民の誇りとなるであろうという趣旨の太田総理の発言に、 政治家が発言した、そうだとしても、我々はギャンブルをやるわけにはいかない、 という趣旨の掛け合いです。 ここに、上で述べたような理想と現実の問題が集約されているように感じます。 ここまで殺し合いを是としない世界を作れた人類に対する希望と、 だからこそ今は完全でないということを知る人達。 未来永劫、争いが無意味な社会は完成しないと言われると辛いですが、 あくまで私見ですが、平和な世界は完成し得ると信じたいです。 さて、長い前置きも終わり、本日の一冊。
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森博嗣の『ナ・バ・テア』です。
以前紹介した『スカイ・クロラ』のシリーズものです。 このシリーズでは、同じ著者の『女王の百年密室』などの世界観に近しいものがあります。 『女王の~』はある天才により、エネルギー的な問題が完全に解消され、 物理的なもののために争うことがあまり意味を成さない世界。 そしてこの『ナ・バ・テア』は国家間の戦争というものがなく、 戦争は「会社」の人間が一種のショーのように行われる世界です。 テクノロジィの観点から見れば大きな差異が見られますが、 根本に流れる思想は同じように思えます。 メリットの無さから、争うことを放棄することが、 人類レベルでコンセンサスを得るに至っている。 といったところでしょうか。 肝心の物語は、前作の『スカイ・クロラ』に出てくる、草薙水素が主人公です。 時間軸で言うと、過去に遡ってのお話です。 とは言っても、別に独立した作品として読めます。 この話の世界にはもう一つ変わった要素があります。 それは、キルドレと呼ばれる、永遠の子供がいることです。 このキルドレは、飛行機乗りにおいて、優秀な能力を持つことが間々あり、 死亡の危険性が高い戦闘機のパイロットとして珍重されています。 いったん飛んでしまえば、次に同僚と会えるかはわからない日常。 それでも空にいるときが一番幸せを感じることができる「僕」。 地上を嫌い、飛ぶために生まれてきた僕を、 キルドレではないが優秀なパイロットの「彼」との話を交えながら描いていく。 ちょっと好き嫌いがでる作品かもしれません。 よしもとばななの解説にもあるように、生へのいらだちを持った登場人物たち。 空を飛ぶことだけを何より渇望するキャラたちは、 どこか浮ついた地上の描写に比べて、飛んでいるときの描写が印象的です。 この空の描写を見るだけでも個人的には価値があると思います。 日常からは、遠く離れた世界、味わってみませんか? ランキング参加中☆ 読んでみたくなったらクリック♪ ![]() ![]() スポンサーサイト
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S&Mから入った私には、
同じ作者には思えないほどの衝撃を受けました。 ハードカバーの塗装が好きです。 空の写真がとても綺麗で。 >綾瀬さん
たしかに大分感じが違いますよね。 世界観はもちろんのこと、 飛行機への思い入れがよく出ていると思います。 純粋に飛ぶために作られる飛行機は美しいです。 科学のシンボルとも言えるほどに。 ハードカバーの写真ステキですよね。 朱に染まる空、いちどパノラマで見てみたいです。 しかしいかんせんハードカバーはコストが・・・・ww 「スカイ・クロラシリーズ」は来年発売予定の新刊でラストだというのに、まったく(設定の)謎が解けないので、非常に気になってます。きっと森先生特有のわからないオチなのかな…と思ってますが。
でも、あの飛行の描写がたまらなくキレイで、ついうっとりしてしまうんですよね! >まじょ。さん
自分も物語の内容というより空での描写が好きです。 ほんとにキャラが活き活きしているしw |
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