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悪意
いよいよ八月も終わろうとしています。
今年も充実した夏…とは言いがたいもので、まだまだ遊び足りません。
誰か遊んでくれ
それでは今日の一冊。

悪意 悪意
東野 圭吾 (2001/01)
講談社

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それでは続きを読むからどうぞ★
東野圭吾の『悪意』です。
数少ないシリーズキャラの加賀恭一郎が出ています。
かといってシリーズものではないのでご心配なく。

人気作家の日高が殺害された。
第一発見者と同時に容疑者なのは妻と親友の野々口。
しかし、加賀によって犯人は捕まる。

事件はこれだけですが、小説はここからが勝負です。
何故殺したのか?犯人は語ろうとしません。
これらの事件を、犯人の手記と加賀の記録によって辿ります。

正確に言うと事件部から捕まるまでは完全に犯人の手記という形で描かれています。
それ以降は加賀の追求という構成です。
作品の中で犯人の作品を読むという、作中作的な構成も見所です。

いわゆる Why Done It ?? 形式の小説ですが、二転三転する展開、
綺麗な伏線の魅せかたは見事なものがあります。
この形式は個人に合っていないとつまらなく感じることもしばしばですが、
この作品は受けいれられる幅が大きく、ほとんどの人が”何故”の虜になるでしょう。

つい先日、自殺した中1の遺書の全文が載った記事を見ました。
いじめで自殺する子供達にいじめる子供達。
いじめる側はいじめている相手以外にはきっと『いいヤツ』だったのでしょう。

無邪気で未成熟な子供だからこそ、
人の底知れなく、理不尽な悪意を平気で振りかざすことができ、
また、同様の理由でそれを受けきれないのでしょう。

人は何故人を傷つけるのか?
共食いなどではない、ただ傷つける。
はっきりとした形はない、それでも確かに人の中に存在する悪意。

淡々と周りから徐々に押し寄せる悪意の波。
下手なホラーより遥かに怖いです。
一人の犯人の悪意に触れてみませんか?


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