今日は体調が良く朝早く起きられたので、自転車で遠出してきました。
健康的に日焼けしたのはいいものの、今度は足にビーチサンダルの日焼け跡が残って、 かえってカッコ悪い有様になってしまいました。 日焼けは計画的に。 それでは今日の一冊を紹介。
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野沢尚の『破線のマリス』です。
第43回の江戸川乱歩賞受賞作だそうです。 タイトルの響きが良いですね。 解説に因れば、破線はテレビ上の走査線のことであり、 マリスは意図的な作為または悪意という意味だそうです。 このタイトルだけで勘のいい人は報道関係の話だと判るかもしれません。 首都テレビの映像編集者、遠藤瑤子が主役です。 彼女は数々の人の心を動かしうるVTRを造ったやり手です。 ある日、その彼女が呼び出される。 彼女を呼び出したのは郵政省の人物。 その人物は瑤子の腕を信頼し、汚職に絡む計画殺人の疑惑情報をリークする。 受け取った一本のビデオテープ。 上司が許可しようとしないその事件についての報道を、瑤子は押し通し電波に乗せる。 数日後、編集したビデオでそれとなく犯人だと印象操作された人物が乗り込んできた。 謝罪を求めるその男に対し、瑤子は決然とした態度で突っぱねる。 以後、瑤子はその男に付きまとわれ、謝罪を要求される。 ある時情報源の男について調べた瑤子は郵政省にその人物は存在しないことを知る。 それを知った瑤子はどうするのか、何を思うのかを描いていく。 テーマはもちろん報道です。 今現在、インターネットが普及して、多少の衰えはあるとはいえ、 未だに巨大な影響力をもつメディア、テレビ。 彼らは真実を報道しているのか、彼らが報道したことが真実となるのか。 どちらなのかはテレビを見ている人間には判りません。 有り余る力を持った報道への脚本家だった氏ならではの小説になっています。 日常でつい言ってしまいませんか? テレビでやってた、と。 自分もそうです、テレビを信じることが基本姿勢となっています。 公共の電波を扱っている以上、それなりの信頼がもてなくてはならないのは当然ですが、 人間が報道している以上は絶対ではないのです。 それどころか悪意的な報道があることも事実です。 顕著なのは例えばTBSですね。 東京都知事の石原氏が発言したことをテロップと編集を用いて、 正反対の意味になるように編集した事件はあまりにも有名です。 これなどはあまりにも稚拙だったので簡単に見破られましたが、 真に巧妙なものもあるはずです、そうしたものは未だに見破られていないのでしょうが。 大きさも大小様々でどこまでが本当なのか限りなく怪しいものです。 極端なことを言えば、外人の吹き替えなどは全く信用できないものとなります。 しかし、必ずしも真実をつかめるとは限らないのはいつの世も一緒です。 ただ、テレビは絶対なものではない、むしろあやしいと思うくらいの気持ちを、 常に抱いていることが重要なのです。 テレビを無条件に信じることは宗教にハマるのと大して差はありません。 この小説を読んで、もう一度報道の姿勢について考えてみるのはいかがでしょうか? ランキング参加中☆ 読んでみたくなったらクリック♪ ![]() ![]() スポンサーサイト
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同感です。
またまた来てしまいました。
この作品はずいぶん前に読んだので詳細部分はうろ覚えですが、正直インパクトは大きかったです。 日頃私たちがいかにメディアに振り回されていたかを思い知らされた作品でした。 ほんの一瞬の映像でも、私たち視聴者に与える影響はあまりにも大きすぎます。 悪意を持って白を黒に変えてしまうことだって出来てしまうんですよね。 あさりさんの言う通りだと思います。無条件にメディアの情報を信じるのは危険ですよ。ホントに。 ただこの作品、江戸川乱歩賞受賞作品なんですが、これはミステリーではないような気がするんですが・・・。 ちなみに私はこの続編(のようなもの)の「砦なきもの」の方が好きですね~。 >羊メリーさん
いえいえ、どんどん来てくださいw メディアの信用性を学校で教えない、 ということに一番問題があるのでしょうね。 教師すらもメディアは正しいと染まっている人が多いということなのかもしれません。 ミステリではないというのはほぼ同意見ですね。 だからといって他になんとカテゴライズするのかと言われると困りますけどww 『砦なきもの』は未読です。 今度読んでみる事にします★ |
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