fc2ブログ
QED
昨日は免許を取ったばっかりの友人を鍛えるため、
遠乗りに湯河原の温泉へ行ってきました。
寒い日に温泉は良いですね。

「天声慎吾」で紹介されたところらしく、写真が掛かっていました。
男湯と女湯が日替わりだったのですが、明らかに男湯がいまいち・・・。
露天にくっついた洞窟のようになっている風呂以外はまるっきり普通の銭湯。
紹介を見てみると明らかに差がありすぎなように感じました。

その後は慶應の日吉キャンパス付近に住んでる友達のもとへ。
神奈川を南西から北東へと横断してますね。
帰ってくると風呂が壊れたと言われ、今日は銭湯へ。
・・・やっぱり温泉のほうが肌がスベスベだった気がします。

それでは今日の紹介をいたしましょう。

QED―百人一首の呪 QED―百人一首の呪
高田 崇史 (2002/10)
講談社
この商品の詳細を見る

続きを読む前にポチッと応援よろしくお願いします♪
本ブログランキング  FC2ブログランキング  人気ブログランキング

それでは続きを読むからどうぞ★
高田崇史の『QED ― 百人一首の呪』です。
そういえば以前推薦してもらったな、と思い、手に取ってみました。
それでは内容のご紹介をしてみましょう。

タイトルの通り、百人一首を扱ったミステリです。
とは言っても、実際に物語の作りは、
百人一首の蒐集家が殺害されるという事件と、
百人一首の謎への一つの回答、という二つを追っていくようになっています。

この作りも、百人一首の謎への挑戦という部分に重く重点が置かれていますので、
殺人事件のミステリというよりは、歴史へのミステリという格好になっています。
それだけに、百人一首という文化に興味が持てない人には読むのが難しいでしょう。

・・・自分は正直に言いますと、百人一首はできません。
知ってる歌も国語でやった、数首のみ。
百人一首自体は学校でやらなかったんですね。
日本人なら出来て当然だ!・・・といわれると弱いのですが。

しかし、個人的に、薀蓄や雑学などが好きなので、
このような文化に纏わる話を知るのは面白いと感じるのです。
歴史に残るものに纏わる、遊び心、怨念といった謎。
知りたくなりませんか?

小説としては、散々言われていることでしょうが、
殺人事件に割かれる面白みが余りにも少ない、といったものですが、
確かに殺人事件の扱いがぞんざいのようには思えます。
しかし、殺人事件だけがミステリ、というわけではありません。

いっそ無いほうがいい、というのは今だから言える話であって、
小説というジャンルで出していく以上は、殺人という要素は必要だったのでしょう。
また、正直殺人事件がメインではないので、殺人事件という要素が、
百人一首の謎の不気味さを増すスパイスとして捉えるのが良いと思います。

シリーズとしては、キャラ萌えでも読めそうな雰囲気です。
しかし、漢方という一般にはまだ身近でないような勤務地、
薬剤師ながらも、文科関係に博覧強記の主人公といった性格は、
舞台を現代に移した、京極夏彦のあの厚いシリーズを思い出させます。

いろいろと書きましたが、楽しめるかどうかは、
「謎」というものが好きかどうか、という一点に限ります。
百人一首にあまり詳しくなくても、全然構いません。
逆に詳しいと面白くないのかもしれません。

ただ、この手の本は、自分が賢くなったと勘違いしたり、
妙に傾倒してしまって、物事を斜に見るようになってしまったりと、
あまりに弁が起つ主人公によって染められてしまう、
ということが往々にして起こり得ますので、
ニュートラルな自分を見失わないように気をつけてください。

大変長くなりましたが、結論は自分はこの作家が気に入りました、ということです。
『以上で、QED。 証明終わり』
なんてね。

日本の文化に隠された秘密と歴史を追いにいってみませんか。


ランキング参加中☆
読んでみたくなったらクリックで投票してください♪

本ブログランキング  FC2ブログランキング  人気ブログランキング
スポンサーサイト



【2007/03/19 01:27】 | Novel | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
<<今、そこにあるもの | ホーム | 黄金への錬金術>>
コメント
最近のQEDはミステリ要素皆無の薀蓄本に成り下がってしまって、このミステリと歴史薀蓄の融合に惹かれて読み始めたファンとしては残念なんです~。
『百人一首』ミステリ要素がかなり濃い方の部類です…寂しい。
唯一の懸案事項、タタルさんと奈々ちゃんの恋愛模様もさっぱり進展しないし…。
でも、初期作品はやっぱりおもしろいと思いますので、次巻以降も是非どうぞ~。
【2007/03/22 00:39】 URL | まじょ。 #aIcUnOeo[ 編集] | page top↑
なるほど。
この人のシリーズ物は軽いのとマニアックな薀蓄がけっこう好きで、「QED」シリーズは「式の密室」(だったかな?題名が定かでない)をはじめて読んだのですが、なんだかピンとこなかったんです。
まじょさんのコメントにもあるように、初期ものならおもしろいんですね!? シリーズ1番を今度は試してみることにします。
【2007/03/22 22:54】 URL | ぶんこや #-[ 編集] | page top↑
>まじょ。さん
うーん、やっぱそうなっちゃうんですか。
まぁ、薀蓄本を小説風味に書くってだけでも、
大変なんでしょうがねw

奈々ちゃん、好きですw

六歌仙をとりあえず読んでみました★
【2007/03/25 01:03】 URL | あさり #mQop/nM.[ 編集] | page top↑
>ぶんこやさん
厚めに見えて読みやすいですよね。

やっぱり、QED、って言いたいだけの本なのかもしれないですねww

ぶんこやさんのレビューも楽しみにしてます★
【2007/03/25 01:05】 URL | あさり #mQop/nM.[ 編集] | page top↑
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://asari213.blog73.fc2.com/tb.php/154-eea79de8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |