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太陽ほど明るくはないけれど、あたしには十分だった
毎度「はちみつの蜜壺」をご覧いただきありがとうございます。
実は今日のこの記事が記念すべき100記事目になります。
本を紹介したのは全体の八割程度でしょうか。
これからもお楽しみいただけると幸いです。

今日はガチガチの鉄板作品の紹介をいたします。
その分、読んだことのある人もたくさんいるとは思いますが、
本日も、お付き合いくださると嬉しいです。
それでは、今日の一冊をご紹介。

白夜行 白夜行
東野 圭吾 (2002/05)
集英社

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それでは続きを読むからどうぞ★
東野圭吾の『白夜行』です。
今年の初頭にドラマになっているので、ご覧の方もいるかもしれません。
山田孝之、綾瀬はるかをはじめとして、結構豪華な顔ぶれでしたが、
山田孝之の隠し子騒動があったころのドラマです。

では大まかなお話の内容をご紹介。
大阪の廃墟ビルで見つかった質屋の遺体。
容疑者が次々と挙がるものの、結局はお蔵入りとなってしまうこの事件。

この質屋の息子が軸の一本、桐原亮司。
そしてもう一本の軸。
上記の事件の容疑者の娘、西本雪穂。

決して交わることのないように見える二人の人生。
二人が生きる、事件からの19年間、彼らの周りで起こる証拠のない犯罪。
これらが、それぞれの時代の、二人の周りにいる人間の視点で描かれる。
二人が交わるところに一体何があるのだろうか。

内容は比較的特別なものが無いように思えますが、
この小説には絶対的な特徴があります。
それは、「軸となる二人の心情を全く描かない」ということです。
従って、読み手はその時の主観となっている人物の目を通してしか、
主役を覗くことができないのです。

二人に対してどういった像を持つか、それは完全に読み手に委ねられています。
ここが非常に面白い点であり、この小説を語る上で前提となる点です。
この小説を読んで得た像は、まさに読み手を映す鏡といえるでしょう。
物語の中身は、読んだ個人によって、見えるものが違うのです。

特にこの鏡が映すものは、個人の楽観性、悲観性、恋愛観でしょうか。
しかし、これも”あさり”という個人が見た像にすぎませんが。
続いてドラマについても触れてみましょう。

ドラマを作るに当たって、以上に述べた通り、
「原作に忠実な」という言葉が存在できないということが解ります。
一見、映像化不可能なようですが、
これは製作側の”解釈”によって映像化される方針になったようです。

ドラマは倒叙で描かれ、主役の二人の心情をこれでもかというほど描いています。
これは、脚本家当たりの解釈を前面に押し出したものなのでしょう。
よって、この製作サイドの像と自分の像にギャップがある人には、
受け入れがたい作品となっていたようです。

この作品は、答えの像は決してないが、個人が得た像がどれも答えであるのです。
このことを受け入れがたい人はドラマは見ないほうがいいといえます。
しかし、他人が見た像に興味があるという方には面白いものとなるかもしれません。

いずれにせよ、まずは原作を読んでいただければ、ハマること間違い無しです。
ボリュームが800ページ以上とかなり厚めですが、
最初の一章を読み切れれば、もう最後まで止められなくなるはずです。
東野圭吾ベストの声も多いので、一度は読んでほしいです。

昏い昏い人の心の底にある、自分を映す鏡、味わってみませんか?

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ここまで読まれた方、お疲れ様でした。
現在、ドラマによって、装丁が違う本が出ています。
こちら(すぐ消しちゃうかも)
それでは、また次の記事にて。
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【2006/11/07 23:16】 | 東野圭吾 | トラックバック(0) | コメント(10) | page top↑
<<継続は美徳なり | ホーム | Love You>>
コメント
はじめまして
ぶんこやと申します。

「白夜行」、私も大好きな作品です。
非情な桐原亮司、カッコよすぎます!
なんかでも、すごくかなしいんですよね。

こちらも本のブログをやっていますので、よろしければ相互リンクお願いします。
【2006/11/08 04:27】 URL | ぶんこや #-[ 編集] | page top↑
はじめまして
>ぶんこやさん
ご訪問、ありがとうございます。
桐原がカッコよく見える人もいれば、哀れに見える人もいるんですよね。
どれも真なり、ですね。
人の昏い部分が見えるのは同感です。
ただ、それをかなしいと見るかどうかは(略ww

リンクのお誘いありがとうございます。
こちらも貼らせていただきます。
【2006/11/08 23:56】 URL | あさり #mQop/nM.[ 編集] | page top↑
こ…コレは!!?あさりさん!?
この本を読んでみたいという衝動に駆られたんですけど…ソレよりも、あさりさん(?)の顔出しにビックリですよ;

今回の記事は、前回の愛美さんへのコメントからつながってるような気がしますねぇ(・∀・)ニヤニヤ
【2006/11/09 16:59】 URL | ニック #-[ 編集] | page top↑
>ニックさん
100記事目ということで・・・・・ギャグですねww
そのうち消しちゃいますw

この本を選んだのは、いろいろ迷いましたが、
絶対に読んでもらいたい本の一つだからですね。
それにドラマは結構エロいシーンが多いし
【2006/11/09 18:42】 URL | あさり #mQop/nM.[ 編集] | page top↑
100記事達成おめでとうございます!は、早い!!
『白夜行』はとにかく厚くて、読了まで本当に難産だった記憶があります。しかも、東野圭吾のユーモア系を立て続けに読んだ後だったため、そのタッチの違いにも驚愕しちゃって。もうそろそろ再読しても良い時期かなぁ、と思い始めてきました。
期間限定、あさりさんの顔出し、拝見できて良かったです☆
【2006/11/09 22:48】 URL | まじょ。 #aIcUnOeo[ 編集] | page top↑
はじめまして!!
訪問&コメントありがとうございました☆
うちも読書好きなんですよd(ゝc_,・。)♪
高校の時は小説(って言っても恋愛系。。笑)をよく読んでました。
だけど今はめっきり小説は減って、新書系を読むことが多いです♪
最近読んだのは『他人を見下す若者たち』とか…ご存知ですかね??
また遊びに来ますね☆
これからもどうぞよろしくです(´U`○)
【2006/11/09 22:53】 URL | まり #-[ 編集] | page top↑
>まじょ。さん
ありがとうございます★
早いといってもバトンやイントロの記事含めですからね・・・w

たしかにユーモア系の後には堪えるかもしれませんねww
自分は厚い割には異例の速さで読めた記憶があります。

たいしたもんじゃなくてスンマセンww
【2006/11/10 00:25】 URL | あさり #mQop/nM.[ 編集] | page top↑
>まりさん
コメントありがとうございます★

他人を見下す~は表紙だけ見た記憶がありますw
タイトルから察するに、若者は他人を見下すことで自己の安定を見出している、のパターンか、
俺はでかいことをやるぜ系の若者の考察でしょうか。
今度キチンと手に取って見ます♪

コチラこそよろしくおねがいします☆
【2006/11/10 00:28】 URL | あさり #mQop/nM.[ 編集] | page top↑
こちらへもご訪問いただいたようで、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
【2006/11/11 00:31】 URL | ぶんこや #-[ 編集] | page top↑
>ぶんこやさん
いえいえ、こちらこそよろしくお願いします。
【2006/11/11 01:17】 URL | あさり #mQop/nM.[ 編集] | page top↑
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